🎓 卒アル17万件流出事件に学ぶ:
「子どもの情報を守る体制づくり」は、すべての大人の責任です
2025年4月、卒業アルバム制作を手がける印刷会社がサイバー攻撃を受け、最大17万件分の子どもたちの個人情報が漏洩した可能性があると報じられました(Yahoo!ニュース記事)。
情報には氏名、写真などが含まれ、犯行グループは「脆弱な機器を狙い、データを暗号化して金銭を要求する」と専門家は指摘しています。
この事件は、“まさか、うちの学校で?” “うちの子の写真が?” という不安を全国に広げました。
🏫 学校・アルバム業者が今すぐ見直すべきこと
このような事件を二度と繰り返さないために、学校および委託業者には以下のような対応が求められます:
学校側の対応策
- 業者のセキュリティ水準を明確にチェック
→ 個人情報を取り扱う外部委託先のセキュリティ体制を、価格だけでなく基準として確認する。 - 保護者への事前説明と同意取得
→ 写真使用範囲・保管方法・使用目的などを明示し、保護者からの納得を得る体制に。
アルバム業者側の責任
- PC・サーバーのセキュリティアップデート徹底
→ 古いOSやウイルス対策のない機器は格好の標的に。 - データ保管・転送時の暗号化
→ 万が一の漏洩時にも内容が見えないように。 - 第三者認証の取得や外部監査の導入
→ JAPHICマーク、ISMS(ISO27001)等の取得で信頼性を証明。
⚽ スポーツチームや子ども団体も他人事ではない
少年野球、ダンススクール、学童保育──。
こうした非営利・小規模団体でも、子どもたちの写真・氏名・保護者連絡先を日常的に扱っています。
紙で配布した名簿をスマホで撮ってクラウド保管。LINEで全体に共有。
便利さと引き換えに、漏洩リスクは常に隣り合わせです。
🔐 特に注意すべきは:
- 「関係者だけのグループ」と思い込んでパスワードなしで写真共有
- クラウドサービスの無料プランに機密データを置く
- 引退したスタッフがいつまでもデータにアクセスできる状態
👪 保護者も「一歩踏み込んだ確認」を
「このスクールに預けても大丈夫?」と施設環境や教育体制を見ることは多いですが、
情報の取り扱い方・名簿管理・SNS投稿の方針などを、少しだけでも確認してみてください。
- ✅「名簿はどう保管されていますか?」
- ✅「顔写真を使用する際は必ず確認されますか?」
- ✅「第三者にデータを渡す場合はありますか?」
この一言が、思わぬ漏洩を防ぐきっかけになります。
🏢 企業の情報リテラシー底上げにも
このような事件をフックに、企業としても情報セキュリティリテラシーを高める取り組みが求められます。
特に、子どもを持つ従業員にとっては他人事ではない現実です。
- ✍️ メールマガジンや社内報での注意喚起(弊社審査機関でJAPHIC認証の事業者様にはメルマガ配信中。メルマガ希望の方はお問い合わせください。)
- 🧩 家庭内でできるセキュリティ教育のミニガイド配布
- 💻 オンライン研修や相談窓口の設置
💬「何をすればいいのかわからない」方へ
「情報収集したいけど時間がない」
「自分の団体では何が必要かわからない」
そんな方のために、オンライン無料相談窓口をご用意しています。
ほんの少しの“気づき”で、大切な情報を守れるようになる。
今回の事件を、自分ごととして考えるきっかけにしていただければと思います。